2014年3月13日木曜日

2014春消える列車・消える景色 Part.10~沿線の発展見つめ約15年 東葉快速廃止へ~

こんにちは。専修大学鉄道研究会です。
ここまでシリーズとして9回お送りしてきた「2014春消える列車・消える景色」。お楽しみいただいておりますでしょうか?
今回で10回目を迎えるこのシリーズ。記念すべき10回目はいつも更新を行っている「中の人」に代わり、私ブログ担当3号が担当します。今回は私の地元を走る「東葉快速」という少々マイナーな列車についてご紹介したいと思います。


05-130Fで運転されている東葉快速。05系・07系は
05-114Fを除いて「東快」という表示で運転される
(2枚とも2014年3月12日 北習志野駅)


~東葉高速線の開業と東葉快速のおこり~
東葉高速線はJR総武線・JR京葉線・JR武蔵野線・東京メトロ東西線と乗り換え可能な西船橋駅と京成本線勝田台駅と乗り換え可能な東葉勝田台駅の間16.2kmを結ぶ路線です。
その開業は1996(平成8)年4月27日で、今年で開業18年目を迎える比較的新しい路線です。
元々は京成本線のバイパス的存在として東京メトロ東西線の延伸路線として建設されました。
船橋市内 の用地買収が難航したことなどによって建設費が跳ね上がり、全国でも有数の運賃の高さ(初乗り200~280円、全線乗りとおすと610円※執筆当時)を誇ることから鉄道ファンをはじめその名前を聞いたことある方は多いのではないでしょうか?
その運賃の高さから開業当初は「東葉高速線経由の定期券では通勤手当を出さない!」といった企業が続発したという有名な話がある程度です。
最近ではドラマ「相棒」や「クロサギ」等のテレビロケで使われることも多い路線です。
そんな東葉高速線に都心への速達等を目的に「東葉快速」が投入されたのは1999年12月4日のダイヤ改正でした。開業からこの1999年までは年間乗客数が20万人を下回る状況が続いており、その状況を打破しようと導入されたという一面も有しています。
設定当時は朝方に上り(日本橋・中野方面)2本、夕方に下り(北習志野・東葉勝田台方面)2本で運転が開始され、東葉高速線の車両・東京メトロ東西線の車両を使って運転されてきました。
停車駅は東京メトロ東西線内が中野駅~東陽町駅間の各駅と浦安駅・西船橋駅、東葉高速線内が北習志野駅・八千代緑が丘駅・東葉勝田台駅となっており、これは設定当初から現在まで変わっていません。
 「東葉快速」設定当初から活躍を続ける05-123F。
15年に渡り 「東葉快速」として活躍を続けてきた
(2014年3月12日 北習志野駅)

快速全廃の意外な理由~
そんな東葉快速ですが、その本数は近年減少傾向にありました。まずは上り「東葉快速」ですが、こちらは東京メトロ東西線の朝ラッシュ時の列車が「各駅停車」と「通勤快速」という2つの種別に統一された2009年3月のダイヤ改正をもって廃止され、以後は夕方の下り4本のみとなっていました。
細々と続いてきた「東葉快速」ですが、今回(2014年3月15日ダイヤ改正)で消滅することとなりました。なんとその理由は「東葉快速通過駅の乗客増加」という理由からでした。
東葉高速線開業時は西船橋駅・北習志野駅・勝田台駅周辺を除いて開発がほとんどなされておらず、畑が多くを占めるような状況でした。
そんな東葉高速線沿線の開発が本格化したのは2000年代に入ってから。八千代緑が丘を筆頭に、1990年代からの区画整理によって近年住宅開発が進む飯山満(はさま)、2004年の東口開設によって爆発的に人口が増加した船橋日大前など沿線人口が増加し、特に東葉快速通過駅での乗客数が圧倒的に伸びました。
そんなことから、登場から15年を前にして「東葉快速」はその歴史に幕を閉じ、東葉高速線で運転される列車は全てが「各駅停車」となることになりました。
東葉高速線から消える最速達種別「東葉快速」。しかしその消滅は沿線開発の進展という発展がもたらした事象なのでした。今後も開発が進む東葉高速線沿線。その発展に注目です。

昨年更新された05-114Fも東葉快速として運転される。
表示は他の05系とは異なり「東葉快速」と表示される
(2枚とも 2014年3月12日 北習志野駅)

今年1月に更新された発車案内盤に表示される「東葉快速」
この光景もあと1回しか見られない…(2014年3月12日 北習志野駅)


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